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2010年06月15日放送
明和町産 姫貝
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青柳を干物にしたもので、珍味として珍重されています。


食材のご紹介
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しもい水産有限会社
下井 清史さん

姫貝とは青柳(バカガイ)の干物のことです。多気郡明和町の大淀漁港は、昔から貝類が豊富で、姫貝の加工を行う水産会社が多くありました。ところが、市場での取引は十数年前に途絶えてしまい、商品として加工する会社はなくなってしまったのです。昔から、漁師の家では各家庭で作るのが習慣。私も子どもの頃からおやつ代わりに食べていましたが、いつの間にか地元だけで消費されるものになってしまったのです。

そんなある日、以前水産会社を営んでいたおじいさんから、「昔は姫貝が貴重な食材でよく売れた」という話を聞いたのです。その時、姫貝をこのまま地元だけに埋もれさせてしまっていいのだろうか、もう一度自分の手で復活させてみようという気持ちになったのです。さっそく、おじいさんから昔ながらの製法やコツを聞きながら再現しました。ところが、いざ販売となった時、大きな壁にぶつかってしまったのです。

姫貝を作る工程は、すべて手作業。貝殻を外し、内臓を洗って、殻の欠片がついていないかを確認してから、串に刺し、天日に干すこと3、4日。その後、もう一度殻や砂が付いていないかを見て、ようやく商品になるのです。天候にも左右されてしまいます。すると、どうしても単価が高く、市場に出しても買い手が付かないのです。ですが、今や大淀で姫貝を製造販売しているのは、ウチ一軒だけ。地元の伝統を絶やさぬためにも、昔ながらの製法を守って作り続けていきたいと思っています。

しもい水産有限会社
http://simoi.com/
上記サイトにて購入も可能


産地のご紹介
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漁師
辻 浩喜さん

【PROFILE】
1942年、多気郡明和町生まれ。会社勤めを経験した後、20歳から漁師に。かつてはのり養殖も手がけていたが、現在は底引き網漁をメインにエビやカニ、カレイなどを揚げている。春先から夏にかけては姫貝漁にも精を出す。

大淀漁港は、伊勢湾内でもとくに良質な海の幸に恵まれています。質の良さの理由には、岐阜から流れる長良川や木曽川の突き当たりがちょうど大淀にあたるという説も。そのためか、海岸から4km先まで水深4mの砂地が続く遠浅で、魚が育つには絶好の場所。川からの栄養も十分に貯え、とくに貝類はたくさん獲れるんです。東京や大阪の市場では、大淀と言うだけで、買い手や売り手が一目を置くほどなんですよ。

ここで獲れる貝のひとつ、青柳(バカガイ)を天日で干したものが姫貝です。昔はバカがつくほど大量に獲れ、姫貝を作る加工屋もたくさんあったものでした。ところが近年は、大量に湧く年もあれば、まったく獲れない年もあり、加工業は次第に下火に。ですが、漁師の家で自分たちが食べる分を作って、おやつや酒の肴にする風習は変わっていません。姫貝の美味しさは、地元の漁師がよく知っているという証拠です。

食べ方は、さっと炙るだけ。じっくり噛んでいると、貝特有の旨みが口中に染み出してきます。この姫貝は、貝類の豊富な大淀だからこそ生まれた特産品。これからも大淀の特産、そして漁港を守るために、漁協の植林活動に参加したり、有志の漁師仲間と結成した「おいづ網元クラブ」で地元行事を盛り上げたり。それが漁師である私の使命だと思っているんですよ。


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