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2010年07月13日放送
加茂郡産 しいたけ
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肉厚で、しっかり歯ごたえのある、岐阜県加茂郡川辺町のしいたけ。


食材のご紹介
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しいたけブラザーズ
横田 千洋さん

しいたけブラザーズの栽培園は、岐阜県の美濃から飛騨の間の平野から高冷地に差し掛かる場所にあります。日本一を目指し、富士山にちなんで名付けた「ふじしいたけ園」を創業したのは昭和47年。父が一筋に続けてきた原木栽培を、今は私と兄と弟の三人が受け継いでいます。創業当時、しいたけと言えば国産が当たり前。原木栽培のみでした。それが今では、中国産菌床しいたけと国産菌床しいたけが主流です。今、原木しいたけは、国内生産の2割にも満たないほどに減っているのです。

原木栽培というのは、広葉樹の木にしいたけ菌を接種し、250〜300日ほど山の中で培養した後、ハウスに移して発生させる方法です。1日に原木2000〜3000本を動かす重労働。手間も時間もかかります。一方、菌床栽培は、おが屑と栄養剤と水を混ぜたブロックに菌を接種して、90日ほどで採取できます。ブロックは軽量で作業が楽。生産効率も格段に高いのです。生産者の原木離れが進むのは仕方のないことかもしれません。

僕と兄が本格的に父の仕事を継いだのは、平成10年。当時、菌床栽培の普及で生産量が飛躍的に増加し、僕たちの生活は苦しくなる一方でした。市場では、菌床も原木も値は同じ。手間ひまかけて育てても価値は認められなかったのです。転機となったのは、地元スーパーにかけた一本の電話でした。「試食販売をさせて下さい」。今後は市場に頼らず、自分たちの手で販売をしていかなければと思い立ったのです。今では、東海地区を中心に、関東や関西にも出張販売に出かけているんですよ。

苦労してまでも、私たちが原木栽培にこだわるのは、化学的なものを使わず無農薬で作りたいという思いがあるからです。私は、生産者である前に、子を持つ父親でもあります。わが子に自信を持って食べさせられないものを作ることは絶対にしたくありません。そのこだわりは、自分が子どもの頃に、菌床栽培の勢いに押されながらも、原木にこだわり続けた父の背中を見て育ったからかもしれません。

正直なところ、子どもの頃は父の仕事を誇らしく思えませんでした。家を出て営業マンとして働いたある日、父が作業中に腰を痛めたことがあったんです。父はそれでも「きのこは木の養分で作るから木の子と書くんだ。生産効率ばかり考えて作ったものは本物じゃない」と言うんです。それで目が覚めました。汗水垂らして働く父の、農業者としての使命感や情熱。私たち兄弟も本物を残す信念を持ち続けたいと思います。


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