放送内容

第287回 胃
些細なことでさまざまなトラブルが出やすいため、「おしゃべりな臓器」とも言われる胃。特にこの時期は、忘年会や仕事の追い込みなどで不調を感じる人も増えています。そこで今回は、胃のトラブルを一挙解決。症状別に不調の原因を解明します。さらに胃が原因じゃない胃痛の正体や、近年増加している謎の激痛にも迫ります。

●胃の様々なトラブル
・胃炎
胃粘膜に出血が見られるのは典型的な胃炎の症状の一つです。原因としては、高脂肪の食事やアルコールなどがあげられます。脂肪分の多い食事は消化に時間がかかるため、胃に大きな負担をかけてしまいます。またアルコールは胃粘膜を直接傷つけます。特に焼酎などアルコール度数が高いお酒ほどダメージも大きくなります。
さらにこれから迎えるお正月は、明るい時間からだらだらと長時間飲み食いしがちですが、食事が長引けば絶えず食べ物が胃に送られてくるため、胃は休むことができません。
このような食生活が胃炎を引き起こし、炎症によって胃の機能が低下して消化スピードが遅くなるため、胃もたれを感じるようになります。
また、加齢によっても胃の粘膜を守る粘液が少なくなるため、しっかりと食事で対策をしましょう。納豆やヤマイモなどに含まれるムチンは、胃粘液の材料となります。キャベツやブロッコリーに豊富なビタミンUは、傷ついた胃粘膜の修復を促進してくれる働きがあります。

・逆流性食道炎
胃酸が逆流して食道の粘膜が荒れると、胃の上部が熱く感じる、いわゆる胸やけを起こします。
食道と胃のつなぎ目にある、下部食道括約筋という筋肉は、普段は胃酸が逆流しないよう閉じています。ところが脂肪分の多い食事を摂ると消化を手助けするホルモンが分泌され、そのホルモンに括約筋を緩めてしまう作用があるため、胃酸が逆流しやすくなります。アルコールにもそのホルモンの分泌を促進する働きがあるため、高脂肪の食事とアルコールは逆流性食道炎にとっては最悪の組み合わせと言えます。さらに胃酸は横になると逆流しやすくなります。寝るのは食後3時間以上たってからにしましょう。
また、炎症などは見られなくても逆流性食道炎と同様に胸やけを感じる場合、ストレスなどで食道が知覚過敏を起こすと言われる「非びらん性胃食道逆流症」が疑われます。

・機能性ディスペプシア
胃や食道に特に異常が見られないにも関わらず胃もたれや胃痛がある場合には、ストレスによる機能性ディスペプシアという病気が疑われます。
ストレスによる症状が悪化すると、激痛を伴う場合や食欲不振、吐き気、体重減少につながることもあります。できるだけストレスを発散させるよう心掛けましょう。

●胃が原因じゃない胃痛?
狭心症は、突発的に胸が痛み圧迫感や息苦しさを感じるのが典型的な症状ですが、心臓と胃の距離が近いため、痛みが胃で起きていると感じることもあるようです。他にも、急性すい炎や胆石、虫垂炎などでも同じようなことがあります。自己判断は危険なので、気になったら専門医を受診してください。

●アニサキス
アニサキスは、日本近海のおよそ160種類の魚介類に潜む、体長2〜3pの糸状の寄生虫です。加熱や冷凍によって死滅しますが、生きたまま食べてしまうと「アニサキス症」という激しい胃痛やおう吐などの症状を引き起こします。
この痛みの原因は、アニサキスが胃壁を刺すことで起こるアレルギー反応のため、症状が軽い人や重い人、何も感じない人もいます。
調理の時にはお腹周りを特に気を付けて見るようにしましょう。アニサキスが潜んでいると黒っぽく変色していたり、少し黄色っぽく濁っていたりします。白身魚やイカなどは、光に透かして見るとより見つけやすくなります。そして食べるときには、良く噛むことでアニサキスを死滅させる効果が期待できます。

これから旬を迎える物も多い魚介類。正しい知識で美味しくいただきましょう。

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